税理士に求められる総合力(会計・税務・財務・マーケティング・経営全般)

税理士には税務や会計だけじゃなくて、補助金や融資、マーケティングなど幅広い知識や経験が求められるなと最近よく思います。

税理士はその業務の性質上、お客さんとコミュニケーションをとる機会も多いので、必然的にお客さんの悩みや課題を聞く機会も多くなります。お客さんの悩みは千差万別なので、税務だけに詳しくても、そのニーズには答えられません。

ということで、今日は税理士に求められる総合力について、お話したいと思います!

目次

税理士に求められる総合力

会計(会計処理・経理業務の効率化)

事業を行う上で避けて通れないのが帳簿への記録です。青色申告を前提にすれば、正規の簿記の原則により、複式簿記で日々適切に記帳する必要があります。

最近ではクラウド会計の浸透により、いくぶん経理業務の効率化が出来るようになったとはいえ、実際クラウド会計を使いこなそうとすると、なかなか難しかったりするのも事実です。また、間もなく始まるインボイス制度や電子帳簿保存法の対応をするために、経理業務の業務フローの見直しが必要になる場合もあります。

なので、最近では、この記帳という領域での能力やスキル、アドバイスも税理士にはより強く求められる能力になると思います。

税務(課税判断・節税)

税務は言わずもがなだと思いますが一応。税理士は税金のプロなので、ここはしっかりと押さえる必要があります。ここでクライアントのニーズを満たせないと税理士としては残念認定されちゃいます。

各取引の課税判断がどのようになるのか、また節税するために何かいいアイディアがあればそのアドバイスも必要です。中には組織再編税制や国際税制、資産税分野(相続税・贈与税)などのより専門性が求められる場合もあるので、自分のなかでどの領域の税務知識を深めていくかのはある程度決めておく必要もあるでしょう。

お客さんで節税に興味がない方はいないので、少なくとも節税対策という領域での税務スキルは強化していくと良いかなと思います。

財務(融資・補助金)

コロナ禍にあっては、補助金や給付金などのニーズも大きいです。スタートアップの方向けには創業融資などの融資のニーズもあります。

事業に必要なお金をすべて自己資金で用意するというのは、なかなか難しいので、税理士としては、補助金や融資などの資金調達に関する知識やノウハウを身に付けておかなければなりません。節税対策を助言しつつ、この資金調達の領域でも的確なアドバイスやサポートが出来れば、税理士としては素晴らしい存在になれていると思います。

私もここでの助言をもっとできるようにスキルや経験を積むことを強く意識しています。

マーケティング(販路拡大・業績向上施策)

経営者の良きパートナーとしては、売上拡大や業績を向上させるためにどうすればよいか、という点もアドバイスできると尚良いと思います。

個人的に、このマーケティングに正解はないと思うので、何か良さそうなアイディアがあればお客さんに共有してあげる程度でもよいと思います。経営者の方が何か悩んでいたら、その話し相手(壁打ち相手)になるだけでも随分違うはずです。

最近はSNSを活用したマーケティングも主流になってきたりと、マーケティングもどんどん変わっていくので、自分も常にそういった領域でのアンテナを張る必要があるかなと思います。

経営全般(事業計画・組織管理・リスク管理)

最後に経営全般に関する事項です。ここは幅広いですね。

そもそも法人成りするか、事業計画の作り方、資金繰り表の作り方、銀行口座や法人カードの作り方、社会保険について、人の採用をどうするか、法務リスクや事業リスクへの対処などなど。経営に関する悩みは尽きることはありません。

なので、経営者と日頃からよく接している税理士はこういった様々な領域でのアドバイスも時に求められます。とはいえ、税理士は別に、会社経営の専門家(→どちらかといえば「中小企業診断士」?)でも、社会保険の専門家(→社会保険労務士)でも、法務の専門家(→弁護士、司法書士、行政書士)でもありません。なので、自分が分からないことが有っても、それはしょうがないので、その時は懇意にしている他士業の先生がいればその方を頼り、もしいなければ専門書でも買って、一から勉強すればよいだけです。

自分も個人事業主や会社があれば会社経営者として、経営者なわけですから、自分だったらどうするか?というような観点で、親身になって相談に乗ってあげると、お客さんも喜んでくれると思います!

まとめ

以上、税理士には税務以外の知識や経験も求められますよ、という話でした!

上記以外でも、お客さんの業種によってはもっと色んな課題が出てくると思います。私も自分が知らない・経験がない領域で相談を受けることもありますが、その都度、色々勉強したり、研究することで、自分の成長を感じます。相談対応をちゃんとやっていると、そういったメリットもあるので、お客さんの質問や相談には一生懸命対応することをオススメします!

お客さんが喜んでくれれば、報酬アップも期待できますしね^^笑

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